越前瓦の詳細
福井の街並みを彩る「越前瓦」
越前瓦の歴史
越前瓦は、福井県越前地区で作られる伝統の瓦です。その歴史は古く、織田信長の家臣佐々成正が築いた小丸城址から「ひろせ池上」と裏書された瓦が出土しています。弊社が工場を構えるこの越前市池ノ上町ではその頃から瓦が作られていたことになります。
越前瓦が一般に使われるようになったのは江戸時代。丈夫な越前瓦は、北前船によって東北、北海道にも広がりました。函館奉行所に使われたのは、越前赤瓦です。
越前瓦の特長
越前瓦は、北陸の厳しい気候に対応する為、独自の技術を磨いてきました。1200℃前後の高温で還元焼成することにより、吸水率が低く、耐寒性に優れた瓦が生み出されます。また、重い雪質にも耐える強度も生み出します。その強度は、JIS規格が定める曲げ破壊荷重1.5kNを大きく上回り、倍近い数値を誇ります。
また、還元焼成で生み出される優美な「銀鼠」色は、自然と融和する落ち着いた色合いで福井の街並みを彩ってきました。その肌は、滑りににくく、除雪の際にも安心の瓦として建物を守っています。地域ブランド認定の「越前瓦」は、地域の風土に最適な安心安全の屋根材です。
越前瓦の性能
越前瓦の特長は、確かな性能として表れています。
- 曲げ破壊荷重
- 2.7kN以上 (JIS規格 1.5kN以上)
- 吸水率
- 5%以下 (JIS規格 12%以下)
曲げ破壊荷重は、瓦の強度を示します。丈夫で固い越前瓦は豪雪地帯でもご利用いただけます。
吸水率は、凍害や塩害に影響を与えます。吸水率が高いと、吸水した水分が凍結を起こし、表面の剥離や瓦の劣化につながります。越前瓦の低い吸水率は、寒冷地でも安心してご利用いただける性能です。