ABOUT 越前瓦について

日本の六古窯の一つである越前焼の産地で生産されてきた越前瓦。福井県を中心に、全国各地で屋根瓦として活用されてきました。

越前瓦の主原材料は、福井の良質な粘土です。この粘土を1200℃前後の高温の還元焼成によって焼きあげることで越前瓦が完成します。

還元焼成で生み出される越前瓦の「銀鼠」、越前赤瓦の「紫褐色」は、独特の風合いと深い色調を生み出します。越前瓦の「銀鼠」の色調は、福井の街並みを彩ってきました。越前赤瓦の「紫褐色」は、北前船に乗り、北海道の寺院や函館奉行所の屋根を守っています。

また、無釉で焼成する窯変は、還元の炎により様々な土の風合いを表現し、歩道やビルの外壁に利用されています。

越前瓦の特徴は美しい色目だけではありません。

高温の還元焼成で焼きあげることにより、丈夫ですべりにくく寒さに強い瓦が生まれます。JIS規格を大きく上回る強度は、屋根だけでなく、歩道や外壁にも利用できます。

また、低い吸水率により、寒冷地でも安心してご利用いただけます。還元焼成で焼き上がった表面はすべりにくく、雪下ろしが必要な屋根の上や、雨の当たる歩道用のタイルとしても安心・安全な陶建材として評価されています。